こんにちは。画家のサンです。
このブログでは、これからアクリル絵の具で絵を描きたい方に向けて
絵の描き方などのお役立ち情報を掲載します。
今回は、「フタロブルーとウルトラマリンブルーの違い」をご紹介します。
画材やさんに行くと、たくさんの絵の具がありますね。
どれにしようか、どれを選べばいいのか、どう違うのか、、わからなくて困ることがありますね。
特に、フタロブルーとウルトラマリンブルー。
同じ青色だけれども、どういう色の違いがあるのか、混色の違いについてお伝えします。
サクッと知りたい方はショート動画でご覧ください。こちらから↓
フタロブルーとウルトラマリンブルーの違い
原色の違い
原色は、絵の具のチューブから出したままの色のことです。
ここでは、そのままの絵の具〜水を混ぜて薄くした様子の色見本を作りました。
フタロブルーの原色は、寒色の青。
ウルトラマリンブルーの原色は、暖色の青。
ということがわかります。
寒色の青は、どこか冷たいイメージで緑寄りの青です。
暖色の青はどこか温かみがあって赤寄りの青です。
チューブから出した色で、これだけ違うんですね!
白を混ぜてみる
フタロブルーとウルトラマリンブルーにそれぞれ白色(チタニウムホワイト)を混ぜてみましょう
フタロブルーは、青空のような爽やかな青色になります。
ウルトラマリンブルーは、赤みがかった青色になります。
真昼の青空を描きたいときは、フタロブルーが良さそうですね。
そして、夕暮れ前の少し落ち着いた空を描きたい時は、ウルトラマリンブルーが使えそうです。
黒を混ぜてみる
次はそれぞれに黒(マースブラック)を混ぜてみましょう。
ここでは色の差をわかりやすくするために、水を少し多めに混ぜて薄めたものを使っています。
フタロブルーは、暗くて青さが維持されていますね。ディープブルーといった様子です。
ウルトラマリンブルーは、グレーっぽく鮮やかさがあまりありません。黒に近い青という感じになります。
暗い海の底など、青さを維持したまま暗くしたいときは、フタロブルーが良さそうですね。
ウルトラマリンブルーは、モノの影の色などに使うと良さそうです。暗いけれど黒くなりすぎない影が描けそうです。
黄色を混ぜてみる
お次は、それぞれに黄色(カドミウムイエローミディアム)を混ぜてみましょう。
フタロブルーの方は、鮮やかな緑色になりました。イキイキした感じがあります。
ウルトラマリンブルーは、少しくすみがあり落ち着いた印象の緑色になりました。抹茶色のようです。
新緑など鮮やかな緑を描きたい時はフタロブルーが良さそうですね。
落ち着いた印象の草木にしたい時はウルトラマリンブルーの方が合いそうです。
緑色を混ぜてみる
さて次は、緑色(ミドルグリーン)を混ぜてみましょう。
フタロブルーは、エメラルドグリーンになりました。
透明感のある海(南国のリゾート)を感じさせます。
ウルトラマリンブルーは、落ち着いた深い緑色になりました。
森の奥のひっそりとした緑、、、という感じの色ですね。
南の島やリゾート、珊瑚礁のある海などを描きたい時は、フタロブルーが使えますね。
森の奥の落ち着いた緑を描きたい時は、ウルトラマリンブルーが良さそうです。
赤色を混ぜてみる
さて今度は、赤色(ナフソールレッドライト)を混ぜてみましょう。
フタロブルーは、黒っぽくくすんだ青紫色になりました。グレー寄りの印象です。
ウルトラマリンブルーは、鮮やかさを維持した青紫色になりました。
宇宙や夜空など、落ち着いていて深みのある青紫色にしたい時は、フタロブルーが使いやすそうです。
茄子など、紫っぽい色が作りたい時は、ウルトラマリンブルーの方が鮮やかさを感じられて良さそうです。
結論、使い分け
フタロブルーは、黄色や緑色と相性が良い(鮮やかさを維持できる)
ウルトラマリンブルーは赤色と相性が良い(鮮やかさを維持できる)
さていかがでしたでしょうか?
フタロブルーとウルトラマリンブルー、
あなたの描きたい絵、作りたい色に合わせて使い分けてみてくださいね。
ではまた