こんにちは、画家のサンです。
これからアクリル絵の具で絵を描きたい方に向けて、
基本的な絵の知識をシェアしたいと思います。
今回は、「透明水彩絵の具、アクリル絵の具、油絵具のちがい4つ」です。
「なんとなくわかるような分からないような、、」
「絵を始めたいけれど、どの絵の具で始めたらいいのかな。」
「水っぽい感じでしょ、よく使われてるやつでしょ。匂いの強いやつでしょ」
とあやふやに思うかなと思います。
そこでこの記事で、
それぞれ絵の具の違いを知って、いただければと思います。
絵の具は一通り揃えるにはコストがかかりますから、
自分に合った絵の具を選ぶ参考になればと思います。
展色材(バインダー)のちがい
展色材(バインダー)とは、言わば接着剤のようなものです。
色の粉(顔料)を画面(紙やキャンバス)にくっつける材料ですね。絵の具を構成しているものの1つです。
そもそも、絵の具は主に、
・顔料(色の粉)
・展色材(バインダー)
でできています。
顔料は色の粉なので、透明水彩絵の具にも、アクリル絵の具にも、油絵具にも入っています。
そして、展色材(バインダー)のところがそれぞれ違うものが使われています。
透明水彩絵の具は、アラビアゴムメディウム
アクリル絵の具は、アクリルメディウム
油絵具は、乾性油(リンシードオイル、ポピーオイル)
です。
乾きやすさの違い(概ね)
当たり前ではありますが、絵の具は、乾かさなければなりません。
濡れてると、、困りますよね。
速乾なのは、アクリル絵の具です。
その次に、透明水彩絵の具
乾きが遅いのは、油絵具です。
そのため、
はやく描きたい。塗り重ねて描きたい方は、速乾のアクリル絵の具が合っています。
厚塗りでなければ、通常5〜10分程度ですぐ乾きます。
上から重ねて描けます。
乾くと色が少し落ち着き、体積が減ります。(乾くと痩せた印象)
また、透明水彩絵の具は、ぼかしや滲みを使って描いていくので、乾く前に描ききる。
という作業になります。はやく描いて、乾かす。という感じです。
油絵具は、乾燥に時間がかかります。
(乾燥の早いタイプの絵の具も、出ているようです。)
なので、じっくりと制作したい方に向きます。
画面の上で絵の具を混ぜながら描く、という技法もできます。
乾いても色が変わらない特徴もあります。
匂いのちがい
絵の具の匂いは気になりますね。生活している空間で制作すると、同居する方の目も気になるものです。
透明水彩絵の具は、少し匂いがあるものの、目立ちません。
アクリル絵の具も、少し匂いがしますが長く残りませんので、生活に支障はないと感じます。
油絵具は、独特の匂いがします。
油絵具は匂いの少ないものも出回っていますが、共に暮らす方がいる場合は、
制作する部屋と生活する部屋を分ける方が安心です。
(家族からのクレームが多いのもこの油絵具ですね。。笑)
絵の仕上がりの違い
どの絵の具を使うかによって、作品がまとうムードがそれぞれ違ってきます。
透明水彩絵の具は、軽やか、みずみずしい、やわらか、優しい
アクリル絵の具は、軽やか、ポップ、ストリート、デジタル、重厚感
油絵具は、重厚感、高級感、ハード、クラシック、ポップや透明感も
透明水彩絵の具は、
軽やか、みずみずしい、やわらか、優しい
ムードになることが多いです。
これは、滲みやぼかしの技法によるものです。
自然と作品の仕上がりが、軽やかでやわらかな印象の作品になります。
アクリル絵の具は、
軽やかから重厚感まで幅広い印象が作れる。軽やか、ポップ、ストリート、デジタル、重厚感。
透明から不透明まで幅広く表現できるので、作品のムードも軽やか〜重厚感までムードが作れます。
ただ、私はどこかしらプラスチック感のある印象が消えないかなと思います。
油絵具のような深みは、油絵具より劣るかなと実感があります。
油絵具
ハード、重厚感、高級感、クラシック、が主なムードです。
絵によってはポップ、透明感も作れます。
独特の深みのある表現が得意な絵の具です。
さて、大まかに違いを記しました。
それぞれの違いを知って、あなたに合った絵の具で制作してみてください。
私はアクリル絵の具が合っていました。せっかちなので速乾がいいですし、
みずみずしさと重厚感のどちらも表現できてしまう幅の広さがいいなと思っています。
それでは!