
こんにちは、みつまたアートを運営している画家のサンです。
これからアナログで絵を描きたい方に向けて、
絵の知識をシェアしたいと思います。
今回は、「キャンバスをツルツル(細目)にするにはどうしたらいいの?」です。
市販のキャンバス、自分で木枠を組み立てて布を張って作るキャンバスなど
いろんなタイプがありますね。
「そのまま使っているけれど、、ちょっと目が荒い(表面がざらざらしている)」
と感じることがあると思います。
特に、
今まで紙に描いていた方は、
キャンバスのざらざらした表面は描きにくいと感じやすいかなと思います。
そこで、
ざらざらしたキャンバスを、紙のようにツルツルとした表面にする方法をお伝えします。
つまり下地作りの方法です。
(※ここでの「ツルツル」は紙のような質感を意味しています。ガラス板のような質感とは違います)
やることはこれだけ、
キャンバスにジェッソを塗ってヤスリがけをする
です。

ジェッソとは、
絵を描く前に塗って、絵の具の付きや発色を良くする下地剤です。
トロッとした液状の真っ白な絵の具、という感じのものです。
画材屋さんで各社取り扱っています。(リキテックス、ホルベインなど)
このジェッソをキャンバスに塗って、乾かして、やすりがけをする。
この作業を数回繰り返すと、ケント紙のようなツルツルとしたキャンバスになります。
用意するもの
5-1024x768.jpg)
ジェッソ
刷毛
水入れ
お皿(使っていない陶器の深めの皿(例えばカレー皿など)、または使い捨ての深皿)
ビンなど2〜4個
養生するもの(ビニール、新聞紙(ジェッソで汚れないようにするため))
紙やすり(180番、240番または320番)
手順

まず、床など広いところにビニールを敷いてその上に新聞紙を敷いて、養生する。
ジェッソは飛び散ると取れなくなってしまうので、しっかり養生しましょう。
養生したら、ジャムの空き瓶など底上げできるものにキャンバスを置いて浮かせます。

お皿にジェッソを入れて水を10パーセントほど入れて混ぜる。
混ぜたらキャンバスに塗ります。

そのまま乾くまで待つ。
お皿に余ったジェッソはラップをしておくか、使い切ります。

使った刷毛はジェッソを落として洗います。
(ジェッソがついたままだと固まって刷毛がダメになります。)

ジェッソが乾いたら、紙やすり180番でやすります。
紙やすりは何か手に持てる四角いものに巻いて使います。
例えば、短い角材、カセットテープのケース、四角形のプラスチックの雑貨など。
9-1024x768.jpg)
紙やすりでやするときに手だけではできないので、
何か手で持てる硬い四角くて平らなものを使ってください。

やすりがけをするときは、粉塵が飛ぶので、ベランダなど屋外で行ってください。
さてやすりがけをしたら、またジェッソを塗っていきます。
この作業を4〜5回繰り返します。
そのとき、ジェッソと水の配分、やすりがけの番号の参考はこちらです↓
1回目 ジェッソに水10%くらい、180番でやすりがけ
2回目 1回目と同じ
3回目 ジェッソに水20%くらい、180番で軽くやする
4回目 ジェッソに水20%くらい、240番または320番でやすりがけ
5回目以後は表面を触ってみて納得がいけば終わりです。
*大体4回目〜5回目でキャンバスの目地が詰まって、ツルツル(細目)のケント紙に近くなります。
とはいえプラスチックのようなツルツル感ではなく、ケント紙という感じです。
作家さんによっては10回以上繰り返す方もいます(水の配分も細かく増やし、やすりがけの番号も大きくしているようです。)

さて手順がわかりましたでしょうか?
もしあなたがキャンバスで細かな絵を描きたいときや、キャンバスの目地が粗くて描きにくい場合は、
ジェッソを塗ってやすりがけをしてみてくださいね。
それでは