こんにちは。画家のサンです。
これからアナログで絵を描きたいあなたに、
基本的な絵の知識をお伝えしたいと思います。
今回は、アクリル画とは?です。
みつまたアートでは、主にアクリル絵の具を使って絵を描く方法を教えています。
初めての方は、
「アクリル画ってなんだろう?」
「油絵や水彩画とどこが違うの?」
など、
「そもそもアクリル画って何?」
という疑問があると思いますので、この記事で紹介します。
ぜひアクリル画について知ってくださいね。
アクリル画ってなに?
アクリル画は、アクリル絵の具で描かれた絵画のことです。
(当たり前でしたね、、、)
油絵や、水彩画と並んでポピュラーな画材であるアクリル絵の具が使われています。
さてその特徴は、
- 比較的新しい絵画であること。(生まれてから300年ほどです。)
- 扱いやすい
- 水で溶かして使えるので科学的知識要らず。強いにおいがない。片付けが楽です。
- 多様性がある。チューブそのままでも、水に溶かして薄くしても、メディウムで質感をつけることもできます。
- 紙や布以外にも木やプラスチック、ガラスなどにも描けます。
- 堅牢で柔軟
- 日光に強く色あせや変色に強い、ひび割れしにくい、乾くと水に溶けない強い絵になります。
- また、ミクストメディア(異素材を組み合わせて制作すること)に使えます。
- 水彩、パステル、鉛筆、インクなど幅広く他の絵の具と組み合わせられます。
などがあります。
いろんなものに描けて、扱いやすくて、強い。
アクリル絵の具はとっても便利な画材です。
アクリル画って、油絵や水彩画とどこが違うの?
バインダーと呼ばれる顔料を画面に接着させる素材が違います。
絵の具はそもそも、
色の粉(顔料)とそれをくっつける接着剤(バインダーまたは展色材とも言われる)
が主な成分です。
色の粉を紙や布に接着させることで絵が描けます。
このバインダーの違いが、油絵や水彩画、アクリル画の主な違いになるんですね。
アクリル画は、アクリリックエマルジョン(合成樹脂)
他の画材は、
油絵は、乾性油(リンシードオイルなど)
水彩画は、アラビアゴム(植物由来の樹脂)
日本画は、膠(にかわ 動物の皮革からとったコラーゲンの一種)
テンペラ画は、卵
とそれぞれ使われるバインダーが違います。
ちなみにアクリル絵の具だけが、人工のバインダーでできています。
油彩、透明水彩、日本画などのバインダーは動植物由来のものなので、違いがあります。
アクリル画っていつからあるの? 代表的な画家は?
1930年代ごろです。
1920年代に、合税樹脂の実験が始まりました。
そして、メキシコで壁画を描くために強い絵の具が必要であるところから、開発され始めました。
1930年代の中頃に、ニューヨークで画家と科学者が共同して開発されたのがアクリル絵の具です。
終戦後、アメリカのパーマネント・ピグメント社が、画家用のアクリル絵の具「リキテックス」を開発します。
そのリキテックスが評判になり、美術の世界に受け入れられていきました。
1950年代になってアメリカのポップアートや抽象表現主義のアーティストたちに使われるようになります。
アクリル画の代表的なアーティストは
ジャクソン・ポロック
モーリス・ルイス
マーク・ロスコ
ロイ・リキテンスタイン
アンディ・ウォーホル
デイヴィット・ホックニー
です。
戦後の新しい時代とともに、新しい画材であるアクリル絵の具がアートの世界で活躍し始めたんですね。
さて、あなたもアクリル画について知ることができたかなと思います。
アクリル画の世界、あなたもこれから楽しんでくださいね。
ではまた