こんにちは。画家のサンです。
暑い夏、海に行きたくなりますね。
ビーチでのんびり海を眺めたり、
砂浜を歩いたり、
キラキラと光る海の波にときめいたり、
寄せては返す波はずっと見ていられます。
そして、
透明な海の水は、本当に癒されます。
そんな心癒される海の波は、描いてみたくなるモチーフの1つです。
でも、
「水面ってどうやって描いたらいいんだろう?」
「水の動きはわかるようでわからない」
「波の形ってどうなってるの?」
「透明な水と波、キラキラの光も描きたいけれど、よくわからない」
と水面(波)の絵の描き方が分からず、悩むと思います。
水面(波)の動きはランダムで、なかなか捉えにくいと思われがちですが、
この記事では、その水面を3色だけで、簡単に描く方法をご紹介します。(アナログ)
制作時間も、アクリル絵の具が乾くのを待つ時間を除けば、30分程度で描けます。
制作工程もシンプルなので、初心者の方でも描ける内容です。
ぜひ、最後までレッスン記事を見て、真似してください。
そして、心癒されるあなただけの水面を描いてみてください。
3色で描ける、水面(波)の描き方
使う色(3色のみ)
フタロブルー
フタログリーン
チタニウムホワイト
1 グラデーションを描く
まずグラデーションを描くのですが、
あらかじめ画面を水で湿らせておきます。
(グラデーションを描きやすくするため。)
グラデーションは、
上はフタロブルー、
下はフタログリーン+フタロブルー少なめ+チタニウムホワイトを少し混ぜた色
を使います。
この2色のグラデーションは、
グリーンの部分が手前の海で
ブルーの部分が遠くの海という設定です。
グラデーションを描くときのコツは、
一気に描かずに、
何度も塗りかせねて描くと綺麗にできます。
(ここでも、一度薄く塗って乾かせてから、さらに塗り重ねています。)
2 手前に色ムラを作る
ある程度グラデーションが描けたら、
手前(画面下)のグリーンの部分だけ、少し色ムラを作ります。
先に塗った色に少し白を足して、色むらを作ります。
色むらを作っておくと、自然な感じの波になります。
3ー1 波の形(斜めの線を2本)を描く
次に、波の形を書いていきます。
使う色は、
チタニウムホワイト+フタロブルーを混ぜた明るめのブルーです。
背景のグラデーションより明るい色にします。
まず奥から手前へと斜めにうねうねした線(波)を描きます。
この線は、均一な太さにせず、
幅をランダムに変えながら描きます。これで自然な波になります。
また、この一本の線は遠近を意識して描きます。
遠くにある波から、手前の波へと続くイメージで描いてください。
次に、もう一本同じような波を描きます。
この時、間隔を平行にせず、手前が広く、奥が狭くなるように描きます。
この2本のうねうねした線(波)で、
なんとなく遠近のイメージが掴めてくると思います。
3−2 波の形(網目)を描く
そうしたら、奥にある波は間隔を狭く、
手前にある波は間隔を広くとった波を書いていきます。
波の形は、網目を意識して描いてください。
奥の波は水平なうねうねの線で、手前に行くほど網目になる感じです。
波の形に正解はありません。自由に書いてもらって大丈夫です。
そう言われても難しいと感じる方もいるかもしれませんので、
なんとなく網目のような形で、
手前が大きく、奥に行くにつれてだんだん狭くなる。
という意識で書いてみてください。
遠近のイメージは最初に書いた2本の波をガイドにして、描いてみてください。
波の形は自由なので、失敗などは考えずに、網目と遠近だけを意識して描いてください。
波の形に正解はないので、あなたらしさが自然と現れる部分です。
4 波の明るいところ(水飛沫)を描く
次に、チタニウムホワイトに少しブルーを混ぜた白で、波の明るいところを書いていきます。
先に書いた波の形に合わせて、少しずらしながら、なぞるように、描きます。
筆の動かし方も、ランダムにしつつ描きます。
ところどころ太くしたり、細くしたりして描いてください。
筆を少し捻ると勝手にランダムになるので、やってみてください。
全部の波を白くするのではなく、描かないところも作っておきます。
このように、緩急をつけながら描いてください。
自然な波に見えてきます。
5 波の影を描く
次に、波の影を描きます。
波を横から見ると、上下にうねって山になる部分と、谷になる部分がありますね。
この影は、その谷の部分の表現になります。
使う色は、
水でシャバシャバに薄く溶いたブルー(手前はグリーンで)です。
波の網目の真ん中に窪みを作るイメージで影を入れます。
これも形は自由です。
1つの網目の中に、1つ〜3つほどまで影を入れます。
なんとなく窪みができてきました。こんな感じで影を入れます。
6 網目の中に波を描く
次に、背景より少し明るい色(フタロブルー+白、フタログリーン+白)
を作って、この窪みに沿って波の形を描いていきます。
初めに描いた白い線の波の中に、もう1つ波を作る感じです。
これでより自然な波になっていきます。
7 ハイライト(光の粒)を描く
最後に、ハイライトの光を入れます。
白で波の一部にだけ光の粒を入れます。この時、光の方向を意識して描きます。
奥から手前に光の道があるイメージで、そこにかぶる白い波の一部にだけ、光の粒を入れます。
ここでは、この領域内で、光の粒を入れます。
ところどころ入れることで、自然な光の反射になります。
8 完成
光の粒が描けたら、完成です!
お疲れ様でした。
水面の描き方はわかりましたでしょうか。
動画やこの記事を見ながら一緒に描いてみてください。
一度描けるようになると、違う角度や色でも描けるようになります。
色々と応用していただけます。
ぜひ絵を描いたら、見せてくださいね。
シンプルで、わかりやすく、応用できる描き方
さて今回の水面の絵の描き方は、
私が前々から「どうやったら水面が描けるのかな〜」と悩んだ経験から生まれました。
以前から描きたかったけれど、
水面がたゆたう動画を見ても、なかなか波の形が把握できず、
「一体どうなってるんだろう、正解や波の形のルールはあるのかな、、」
と色々分からなかったところから、試行錯誤をして
描き方を考えました。
シンプルで、描きやすくて、わかりやすい。応用もできる
そんな水面(波)の描き方になっています。
あなたも描いてみてくださいね。
何かわからないところや、つまづいたところがあれば、
メールで相談してください。
ではまた