こんにちは サンです。
夕日に赤く染まる空は、とても美しいですね。
今回は、「輝く夕日の海の描き方」をご紹介します。
光る夕陽とだんだん暗くなる空のグラデーションと、
海の波に光が反射している海の風景画です。
「でも、夕日のグラデーションって難しそう。」
「夕日に照らされた雲ってどうなってるのかわからない」
と思うと思います。
夕日のグラデーションの数は、青空より多いですが、
1つずつ描くことで、解決できます。
また、夕日に照らされた雲の色、影の位置も
ここでご紹介しています。
初心者の方にも描けますので、
ぜひ最後まで読んで、
動画も活用して
真似して描いてみてください。
それでは早速描いていきましょう。
輝く夕日の海の描き方
使用するアクリル絵の具
フタロブルー
バットオレンジ(またはカドミウムオレンジ)
チタニウムホワイト
カドミウムイエローミディアム
(メーカーが違っていても、色の知識があれば扱えます)
です。
手持ちの絵の具がある方は、似た色を使ってください。
使えるかわからないなと思う方は、ぜひメールで絵の具を見せてくださったらと思います。
1 空のグラデーションを描く
あらかじめ下書きで水平線や雲の位置などを決めておきます。
画面を水で湿らせて、グラデーションを描きやすくします。
中心となる夕日の白い部分を、チタニウムホワイトで描きます。
その周りを黄色(カドミウムイエローミディアム)で囲みます。
ここから半円形の放射状に広がるようにグラデーションを描きます。
白から黄色、オレンジへと移り変わるように書きます。
オレンジは、バットオレンジを使っていますが、カドミウムオレンジでも使えます。
グラデーションは少しずつ塗り重ねながら描くのが、コツです。
焦らずに描いていきましょう。
その上に原色のオレンジから薄いオレンジ色(白を混ぜる)、
そして青(フタロブルー+少し白)とグラデーションを入れます。
オレンジと青の間に、白っぽいオレンジ色が入るグラデーションです。
なぜオレンジ色と青の間を白っぽくするのでしょうか?
これは、光の法則で、補色が混ざると白くなるからです。
ここではオレンジとブルーが補色の関係にあります。
注釈 (補色とは、真逆の色の関係のことです。色相環で反対に位置する色を指します。)
絵の具では補色を混ぜると暗くなる(黒に近づく)のですが、光の法則では逆に白くなります。
なので、オレンジから青へのグラデーションの間に白っぽい色を挟んでから青くしていきます。
2 海のグラデーションを描く
次に海を描いていきます。
使う色は、フタロブルー+オレンジ+チタニウムホワイトで作ります。
少し明るいくすんだ青色です。
海の色は、
水平線から手前にいくほど少し明るくなるようなグラデーションを描きます。
あらかじめ下書きをしていた砂浜のラインまで描きます。
3 砂浜を描く
次に砂浜を描きます。
色は、カドミウムイエローミディアム+バットオレンジ+フタロブルー+チタニウムホワイトです。
黄土色になります。 こちらを塗っていきます。
夕日の下の延長線上を避けて周りをオレンジで暗めにしておきます。
(この後の制作工程で、縦に夕日の反射を入れます)
砂浜には、オレンジ色を入れて鮮やかにしておくのが綺麗に見えるコツです。
これで、全体の下塗りが終わりました。
4 雲を描く
次に、空の雲を描いていきます。
この空の雲ですが、
夕日の上に薄い帯状の雲がかかっていて、その上にもくもくとした雲があるという空にします。
まず水で薄めに溶いたオレンジで夕日の少し上に帯状の雲の形を描きます。
夕陽に近いところは黄色く残しておきます。
雲の形は不定形なので正解はありませんので、イメージを膨らませながら描いてください。
雲の形が描けたら、影を入れます。
影の色はオレンジにブルーを混ぜて暗くした色を使います。
光は雲の下にあり、そこから放射状に光が放たれているので、
雲の影はその光の反対側に描きます。
この場合は、雲の上部に影ができることになります。
また、夕陽に近い部分は黄色の光を入れます。
さて、
帯状の雲がかけたら、上部のもくもくした雲を描きます。
夕日の光を浴びているので雲の色は黄色になります。
薄めに溶いた黄色に白を混ぜた色で形を描いていきます。
形は、夕陽に近いほど小さく、離れるほど大きめに描きます。
これで遠近がついた形を描きます。
雲の形が描けたら、影を入れていきます
雲の影は、オレンジ色になります。
夕日の光源から放射状に光が出ているので、影はその反対側にできますから、、
オレンジを入れる場所は、雲の上部です。
雲の色は、明るい黄色からオレンジ、暗いオレンジと3色を使って描いていきます。
また、周りの散らした雲も描きます。
この散らした雲は、影の色だけのものがあったりすると、空として自然に見えます。
そして、光の方向を意識して雲の影を描いていきましょう。
夕日の光も、白と黄色を混ぜた色を使って、放射状に光の筋を少し入れておきます。
これで、劇的な印象を強調しています。
あまりやりすぎないように気をつけながら描きます。
5−1 海の波を描く(波線を描く)
雲がかけましたら、次に、海の波を描きます。
色は、くすんだオレンジ色にします。
これは海なのですが、夕陽に照らされることでくすんだオレンジ色に見えているという色です。
絵の具は、バットオレンジにフタロブルーとチタニウムホワイトを混ぜて使います。
筆を少し小さめにして、水平線に平行に少し揺らいだ線(波線)を描きます。
この波の線は、手前に行くほどに大きく、また上下の間隔も広くしながら描いていきます。
これで、海の遠近が表現できます。
波打ち際まで来ましたら、色をくすんだ明るめのブルーに変えます
注釈 絵の具 (フタロブルー+バットオレンジ+チタニウムホワイト)
細かな波を書いていきます。
波にも厚みがありますから、明るいブルーを入れるのは、波と砂浜の境目から少し上です。
この厚みを描いておくと、より自然で立体的な波打ち際になります。
波打ち際の細かな波はチョンチョンと描いていきます。
5−2 明るい波を描く
次に海の波の明るい部分を書いていきます。夕日が反射している波の部分です。
色は、明るめのオレンジ色を使います。
バットオレンジにカドミウムイエローミディアム、チタニウムホワイトを混ぜた色になります。
先ほど描いた波線に沿って明るくしていきます。
夕日を中心にして放射状に反射が広がっていくように
描いていきます。
大きな波がかけましたら、間に細かな波も入れていきます。
6 波の影を描く
次に、波の影を入れます。
フタロブルーにオレンジを少し混ぜて、水を多く入れてシャバシャバの絵の具を作ります。
この色を、波の間に薄く入れます。所々に入れます。
影が入ることによって、波を立たせる感じです。
また、影を入れすぎたと感じましたら、海の色に戻すなどして
調整しながら描いてください。
7 波打ち際を描く
波打ち際も細かく描いていきます。
チタニウムホワイト+フタロブルー+バットオレンジを混ぜた
くすんだ明るいブルー
を作って波を描いていきます。
波打ち際は縦に波の線を入れます。波がやってくる方向性を表現しています。
さらに、白で明るくしたオレンジ色も入れて、波打ち際にも夕日の反射を描きます。
また、夕日の反射の黄色を入れます。
細かく波に光と影を描いていきます。
波打ち際の波の厚みも描きます。
バットオレンジ+フタロブルーを使います。少し白を足して明るさを調整してください。
この影の色で水の厚みを描きます。
さて、細かく描いていると、目が固まってしまって
全体のバランスを欠いてしまいますので、
全体を見て、気になるところがあれば描いてください。
描いていて全体を見た時に、気になるところがあったらこのように調整していきます。
8 夕日の反射(夕日の道)を描く
さて、夕日の下の延長線上、夕日の道を黄色で作ります。
これは、夕日の反射の表現です。
(縦に伸びる夕日の反射が、まるで道のように見えるので、夕日の道と私は呼んでいます)
水でシャバシャバにした黄色を使ってざっと薄く色をかけていきます。
その両サイドは、同じく水でシャバシャバに溶いたオレンジを薄くかけます。
9 砂浜の反射を描く
次に、
砂浜にかかる夕日の道の部分は、明るい黄色で反射をかきます。
そしてその周りは少しオレンジ色にします。
薄く黄色をかけておいた海の部分を、さらに明るい反射にします。
白と黄色を混ぜた色で、夕日の道の部分、縦に領域をより明るくします。
夕日の真下は白を強めた反射を入れて光と影の差(コントラスト)をつけます。
10 全体を見て、仕上げて完成
全体を見て気になるところを描いていきます。
全体を見る時は、画面から離れてみてください。
離れると、いろんな気になるところが見つかります。
はい、それでは描けましたら、
マスキングテープを剥がして
完成です!
お疲れ様でした。
輝く夕日の海の絵、書き方がわかりましたでしょうか。
何度も動画を見返しながら、真似して書いてください。
何かわからないところがありましたら、ぜひ相談してください。
何度でも描きたくなる風景
私の住む街でも綺麗な夕日の空が見える時があります。
そんな時は「ラッキー!今日の夕日、めっちゃ綺麗だなぁ。嬉しい(私は大阪人です)」
といつも思います。
そしてだんだんと暗くなっていき、あっという間に夜がやってきます。
昼と夜の境目の、マジックアワーと呼ばれる時間は、
日常の中にあるとっておきの贅沢な時間だと感じます。
そして、
美しい夕日は、何度でも描きたい題材ですね。
空はバラエティが豊かなので、今回の記事を活用して
あなただけの空の風景、海の風景を描いて見てください。
それではまた次回のレッスンでお会いしましょう。
最後までお読みくださってありがとうございました。