地道に学んだことは、自分の力になる

地元の絵画教室でデッサンを教えてもらっていた私は、

鉛筆デッサンではどうしても学べないもの

があることに気がつきました。

それは色彩です。

当たり前だけれど、鉛筆デッサンは白黒の絵になります。

色がないおかげで、

形と明暗を集中して観察できるのですが、

色彩はどうやって学んだらいいのかわかりませんでした。

目次

具体的に、これが知りたかった

私はアクリル画を描きたいので、色は必須です。

「色はセンスで」とかっこよく言えたら良いのですが、

そんな自信もなかったですし、

基礎を知らずに、センスは発揮されないのでは、、

と思い、

色彩について学びたいと思うようになりました。

具体的には、

・色の基礎知識を知ること。

・作りたい色が迷いなく作れるようになること。

・絵の具選びで迷わないこと。

・色をきちんと見れるようになること。

・混色する時に、どの色を使ったらいいのかわかるようになること。

・調和した色彩で描けるようになること。

などでした。

丸ごとやってみる

絵画教室ではデッサンだけを学ぶコースだったので、色については教えてもらえません。

というか、コースが違うので、教えて欲しいとは言えませんでした。

(色彩は別のコースに含まれていました)

「自分の力で学ぶしかないなぁ。」と思いました。

そこで、本を一冊買って、載っている課題を丸ごとやってみることにしました。

(また、図書館で何冊か色彩の本も借りて読んでみました。)

色の基本知識を読んだ後、

本に書いてある課題のひとつ、色相環作りをやってみます。

ところが、、、

「あれ、本に載ってる絵の具は私が使っているものと全然違う!」

「絵の具の色の名前も違う、どうしたらいいの。。」

いきなりつまづいてしまいました。。

本に描かれてある色の名前、色見本は、私が持ってる絵の具と同じではありません。

似た名前もありましたが、本当に同じ色なのかも怪しく感じます。

「正しい色はどんな色なんだろう。。。」

「なんなら、本の色だって印刷だし、どうやったら正しい色相環が作れるのか、、」

数日悩んでいました。

少しずつ色を学んでいきました

そして、

「そうだ、どこかに自分が使っている絵の具で作られた色相環がないかな?」

と検索してみたところ、

絵の具メーカーさんが自社で色相環の見本を公開していることがわかりました。

その色相環と本に載っている色相環、色の名前と絵の具の名前をつき合わせて、、

やっと自分の使っている絵の具で、本の課題である色相環作りに取り組むことができました。

「これが正しい色相環(概ね)なんだなぁ。分かって嬉しい。」

と思いました。

そして、その後も本に書かれている課題を少しずつこなしていきました。

他にも、仕事をしていてふと目に入る色が何色か考えてみたり、

それを絵の具で作るならどの色を使って混ぜたらいいか考えてみたり、

気になる色を見つけたら写真に撮っておいて、色を判別したり、

自分で混色してみたりして、

少しずつ色を学んでいきました。

身をもって分かる

時には、自作の色相環などを持って街に出て

周りのビルの色を測ってみたりしました。

驚いたのは、色は無限でとても細かい。ということでした。

街中の色を色相環などで測ってみると、とても細かく色が変化しています。

光の当たり具合で、無限に色が変わって行くことに気がつきました。

黄色のビルも、測ってみるとあらゆる黄色から成り立っていることが見えてきます。

なんだか色が多すぎて眩暈がしました。

そして「色は無限にある」ということを身をもって分かり、

その後の色彩感覚に影響を与えてくれました。

地味なことも力になる

「周りから見たら、こんなことはくだらなくて無駄だと思われるかも知れない。。

でもやってみると気づきがあって、自分のスキルになる。

地味なことだけど、きっと役に立つはず。

と思いました。

そして、この本の課題を信じて取り組んでいく地道な行動のひとつひとつに、

いろんな発見があって、とても楽しかったです。

何より自分の力になっていく気がしました。

本に書かれていた課題を終わらせたとき、

色についてひとつ自信が持てるようになれました。

おかげで今では、

絵の具選びにほとんど迷いません。

混色での失敗もかなり減りました。

作りたい色も作ることができます。

地道に自分で学んだことは、しっかり自分のスキルになることを身をもって経験しました。

あなたも楽しみながら、地道に絵を学んで自分の力を高めていきましょう。

きっと実力が得られるはずです。

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この記事を書いた人

サンのアバター サン 画家

画家。(アクリル画。モチーフは主に植物と風景)ギャラリー様や百貨店様での展示販売、ネット通販、レンタルなど。
台湾でアーティストインレジデンスに参加。
高槻阪急(百貨店様)にて個展。
UNKNOWN ASIA2022でレビュワー賞受賞。

みつまたアートでは、これまで得た経験と技術で、絵が描きたい方、上手くなりたい方に向けてアクリル絵の具による花や風景の描き方を教えている。

絵と花と風景と、豆と野菜が好き。脂質とホラーと寒いのが苦手。

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